先週は3日の大風であらゆる予定がドミノ倒しでふっとんでしまい、金曜日、やっとの思いでこれだけ見ました。
新宿武蔵野館の『夜コーマン』2週目、ロケンロール篇。日本では劇場未公開だったって本当か?
アメリカだと民放でふつーにやっているスタンダードなの。 でも最後までちゃんと見たことはない、そんなようなやつなの。
これもコーマンはプロデュースのみ、監督はAllan Arkushと、Joe Danteが一部を手伝っている。
Ramones狂いのRiffとか、その友達の真面目なガリ勉Kateとか、スポーツマンでハンサムなのに全くもてないTomとか、TomはRiffが好きで、KateはTomが好きで、そういうのがいる高校に厳格な女校長が入ってきて、Ramonesなんて有害です!Ramonesを聴いたネズミは爆発しちゃうんです! と弾圧を始めるの。
一応、この手の学園モノに定番のキャラもステップも必要なとこはひと揃い出てくるのだが、全体の流れと結末は、真面目に書く気にならないくらいあまりにぐだぐだのぼろぼろで、この辺はコーマンというよりRamonesが持ちこんだもの、という気がしないでもない。
音はあの通りガバガバえいおーレッツゴーなのだが、ビジュアルに関しては連中が現れた途端にどうしようもないだらだらした胡散臭さが撒き散らされてしまうの。 ライブシーンで着ぐるみのネズミさんが出てくるが、バンドとして映っていあれらもRamonesの着ぐるみを付けたなにかではないか、という気がしてならない。
そして、それはもちろん、ぜんぜんこの映画を貶める要素にはなっていない。"Rock 'n' Roll High School"というタイトル、Ramonesというバンド、の掛け算で我々がイメージして期待するすべてが、あのイントロのドラムスに乗って軽快にとんでくる。
ラストの校長勢力との対決のとこで、Riffは「この学校はあんたのものだ、あんたのいる場所で自分たちのじゃない、だからこうしてやるのさ!」と言って学校をふっとばしてしまう。
そうなんだよねー、80年の頃の高校って、軽蔑と憎悪を込めてぶっこわすものでしかなかったの。
いまの高校、というか教育機関て、あなたのキャリア形成になくてはならないもので、世の中の役に立つ人材を育てるとこで、カレとかカノとか喧嘩相手とかと出会う場所で、だれも組織とか建物をぶっこわしちまえ、みたいなこと言わなくなっている気がするのだが(映画のなかで見る限り、ね)、どうなのかしら。
あと、自分の路上にない組織やルールなんていらねえ、そんなのぶっこわしちまえ、というのはコーマンの論理であり倫理でもあるのね。
ライブシーンの最前列にGermsのDarbyがいたのか。ネズミにばかり気を取られていたわ。
メインのバンドには当初Todd Rundgrenを想定していて、そこからCheap Trick → Devo → Van Halenと移動して、最後にRamonesに落ち着いた、ていうのはちょっと信じられない。
それくらい、Ramonesでしかありえない臭気に満ち満ちた作品なの。
これの撮影当時のRamonesは"End of the Century"を制作中だったと。 自分にとってのRamonesは、このあたりからなの。 新宿のツバキで・・・
そういえば、もうじきのRecord Store Dayでは"The Breakfast Club"と"Pretty in Pink"のサントラが再発される。 前者はWhite Vinyl、後者は、いうまでもない。
4.07.2012
登録:
コメントの投稿 (Atom)
0 件のコメント:
コメントを投稿
注: コメントを投稿できるのは、このブログのメンバーだけです。