もう5月になってしまったのね。
殴り合い映画は苦手だし、感動の実話だというし、だとしたらどっちかが死んじゃうのかもしれないし、と思っていたらオスカーの後でこれがモデルの兄弟です、とかゆってるさびれたふたりが出てて、あー死なないんだったらいいや、と行くことにしたものの、だらだら行けないまま終りそうになっていたので、水曜日の夕方にずるして抜けて見てきました。
かつて天才ボクサーと呼ばれ、そこそこまで行ったものの今は転落してヤク中になっている兄と、兄を慕いつつも越えねば、という葛藤のなかでぐだぐだし続ける弟のおはなし。 必殺技はないの。打たれて殴られて我慢して、最後にお兄ちゃんの言った通りにやったらできたよ、ていうの。
David O. Russellなので、もっとマッチョでこてこてべっちゃりしたものかと思ったら、全体の印象はびっくりするくらい軽い。よい意味でね。
オスカーの助演賞ふたつとっているし、役者さんはみんなすばらしく、そこらの町のおじさんおばさんとして、ふつーにいるかんじ。
やっぱしあれよね、あの一族のずらーっと並んだジャンキーなおねえさん達だよね。 ファイトとしてはこの連中とAmy Adamsのきんきんした引っ掻きあいのがおもしろかったりする。 ていうか、俺は世界タイトルを獲れるぜったいやれる、という固い信念ではなく、あたしたちが後ろにいるんだから負けるわきゃない、だって、なんたってあたしたちなんだからさ、という一族郎党の無謀な妄信が全編をドライブしている。
そりゃよかったねえ、としか言いようがない、あるいみ能天気で適当なかんじが基本にあって、かといってそれらを擁護も愛顧も感謝もしていないから、いいのかも。
しかし、アメリカ人のあんな家族に生まれたりしたら、ほんと大変だし、面倒だよねえ。
て、しみじみ思って、でも、日本もおんなしなのかー、とかね。 でも、日本でこういうの描くとぜんぜん別の方角に行くよね。
音楽は、ボトムのぶっとい、ぶいぶいした古今の名曲ががんがん走っていくとこがすばらし。 これなら、むこうのRPXのでっかい音で聴いとくんだった。
ゆいいつ、開演前から白蛇の"Here I Go Again"がずうっと鳴ってて、むかしから大きらいなので、文句いおうと思ったら、それが主人公のテーマ曲なのだった。
5.01.2011
登録:
コメントの投稿 (Atom)
0 件のコメント:
コメントを投稿
注: コメントを投稿できるのは、このブログのメンバーだけです。