1.03.2011

[film] Make Way for Tomorrow (1937)

31日も映画2本みて、ライブ1本いった。

最初の1本は昼間に、MOMAのT3ていう、いつもとは違う小さめのスクリーンで、Leo McCareyによる"Make Way for Tomorrow" (1937) ー 邦題は、『明日は来らず』 を見る。

1年の最後の日でもあるし、日頃の親不孝とか不義理とかを振り返って反省して懺悔してみよう、と、そんなような若年寄りばっかしで結構埋まっていた。

小津の『東京物語』に影響を与えた、と言われている作品で、突然住む家がなくなってしまった老夫婦が子供達を頼って田舎からやってくるのだが、おとうさんそんなこと急に言われても、とそれぞれに家庭の事情を抱える子供達は慌てて、仕方なく父と母を別々の家に置いてあげるのだが、とうぜん、いろんなギャップとか問題が出てきて、父母もそれを察して最後は自分達で老人ホームに入ることにするの。

MOMAの説明文には、ハンカチを最低2枚持ってくるように、て書いてあって、実際その通りだったので驚いた。

しかも、その泣きが、あまりに突然、どばーっとくる。
周囲のアメリカ人とかもみんなそうで、みんな鼻水をぶわっと吹くのとおなじようにぶわーって泣いてた。 

感動、というのとはちょっとちがうのかもしれないが、とにかく、泣く。
これ見て泣かないやつは人間じゃない、って言ってやる。

それにしても、年老いたお母さんを演じたBeulah Bondi、これを演じた時点で49だったってどういうことだよ。 ありえないよ。

泣かせちゃってごめんね、ということかもしれないが、これの上映後におまけがあったの。

"American Musicals: Famous Production Numbers 1929–35".
MOMAのフィルムライブラリが作ったMix Tapeみたいなもんで、Busby Berkeleyのミュージカルを中心に、歌と踊りの有名シーンだけを切りだして紹介してくれるの。

登場したのは、順番に"42nd Street" (1933), Gold Diggers of 1933 (1933), Gold Diggers of 1935 (1935), "Flying Down to Rio" (1933), "Sunnyside Up" (1929) 。

どれもすごいし、ぜんぜん古くないし。

"Sunnyside Up" なんてエスキモーの踊りが氷山を溶かして、そこから木が生えてバナナが実って、山火事になるんだよ。 地球温暖化を80年前から警告していたんだよ。

こうして泣きやんで、楽しい歌と踊りでなんとなく年越し気分にもなって、次の映画に向かったのだった。

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