5.25.2020

[film] Min and Bill (1930)

17日、日曜日の昼間、Criterion ChannelのFrances Marion特集で見ました。
Lorna Moonの原作をFrances MarionとMarion Jacksonの女性ふたりが脚色していて、”Dinner at Eight” (1933)でも強烈だったMarie DresslerとWallace Beeryのふたりが主演している。
邦題は『惨劇の波止場』 .. いやいやいや。泣ける母娘ものなのに。

波止場で飯呑み屋旅館をやっているMin (Marie Dressler)がいて、漁師のBill (Wallace Beery)はそこの常連で、ふたりはしょっちゅう言い合いをしつつも仲良くやっていて、MinはNancy (Dorothy Jordan) っていう娘 - 実の娘ではない模様 - を育てていて、Nancyには学校から日頃のつきあいからとりわけ厳しく口やかましくて、Nancyによい教育を受けさせるのに必死のようで、その甲斐あって彼女はよい学校に進んでそこでよいお家の男子と結婚するところまで行く。

のだが、Minのかつての仕事仲間であばずれのBella (Marjorie Rambeau)がMinのところに現れて、どうも彼女がNancyの実の母親で、MinはNancyを惡母から遠ざけて守ろうとしていたのだ、ということがわかって、でもめでたいNancyの結婚式の当日にBellaが現れて、あたしの娘がなんてめでたいこと .. これであたしもお金持ちの仲間入り、とか言っているので、ふざけんじゃねえよ、ってMinは銃を..

Minが最後にNancyに見せるいろいろ混じった笑顔がすさまじく泣けて、結婚式当日に花嫁を遠くから見守ることしかできない母って、”Stella Dallas” (1937)にもちょっと似ているかも。細かい設定はあれこれ違うけど。 泣くのはいつも母親で、父親の方はいい気なもんなのね。

とにかく始終酔っ払っているようなMarie Dresslerの演技がすさまじいこと。 これでオスカーの主演女優賞に輝いているの。


Blondie of the Follies (1932)

19日、火曜日の晩、これもCriterion ChannelのFrances Marion特集で見ました。
監督はEdmund Goulding、名編”Grand Hotel” と同じ年、続けて撮ったのがこの作品。軽く作りました、てなかんじなのだが十分におもしろいの。 日本では公開されていない?

Blondie (Marion Davies)とLottie (Billie Dove)のふたりはずっと親友で、Lottieがブロードウェイの踊り子をしててお金儲かるしいいわよ、っていうので口きいて貰って舞台で踊り始めたら頭角を現して豪華なアパートも手に入れたりしていくのだが、Lottieのお気に入りでお金持ちのLarry (Robert Montgomery)には手を出さないで、って言われていて、でも一回ふたりで呑んだらLarryに火がついちゃったみたいで向こうから追っかけてくるのでどうしましょう、っていう踊りと成功と恋と女の友情が入り乱れて火花を散らすバックステージものなの。

最初の方のBlondieとLottieのアパートの階段のところの取っ組み合って殴り合うとこととか最高で、ストーリー展開は普通かもだけど、Folliesのダンスシーンも含めてまったく目が離せないのと、ラストに仲直りするところの会話の粋で素敵なことったらない。


お買い物で外に出て歩いているとそこらの庭先にばらばらバラが咲いてて、それがいっぱいでいろいろあるのですごいなバラ、って写真を撮りまくっている。 こんなに一編に咲いてきれいって、それが毎年ってなんなの。

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