4日、金曜日の晩、CurzonのBloomsburyのドキュメンタリー小屋で見ました。
LFFとは関係なくて、9月30日の晩に一回だけ全英の映画館で上映されて、その後はここだけでかかっている。
設立60周年を迎えたMotown Recordsの会社公認ドキュメンタリー。58年にBerry GordyがDetroitの通り沿いの一軒家に”Hitsville U.S.A.”という看板をだして、Smokey Robinsonを捕まえて、少しずつヒット曲が生まれて、ソングライター – Holland=Holland=Dozierがいて、バンド - The Funk Brothersがいて、プロデューサー - Norman Whitfieldがいて、誰もが知っているタレントたちが集まって、A&Rがあって、Quality Controlがあって、仕事の仕方みたいなところも含めて理想的なかたち(コンサル会社のチャート図みたいのがややうざい)でレコード会社として大きくなっていくまで。
会社を作ったふたりがずっと思い出語りをしながら進めていくので、やばいこと都合の悪いことなんて描かれるわけないのだが、58年からロスに移転する70年初まで、時代のいろんな波とか危機を乗り越えたりぶつかったりしながらMarvin GayeやStevie Wonderといった天才を見つけて育てて、The Supremes, Four Tops, The Jackson 5, The Temptations, Martha and the Vandellas といったグループをストリートに放ち、たくさんの「みんなの歌」としか言いようのない歌をひろめた。その功績は音楽産業とかヒットチャートとか売上げとかそういうのとは別の次元で認めざるを得ないなにかだと思うし、心底楽しそうに思い出を語るBerry GordyとSmokey Robinsonを見ているだけでありがとうおじいちゃん、になるわ。
個人的にはAtlanticとかStaxのほうがさー、と(かっこつけて)思うこともあるのだが、それってFactoryかRough TradeかCherry Redか、みたいな話だと思うし、外に飛びだす時とかには”Get Ready”も”Nowhere to Run”のどんがらスネアが鳴り出したりするので、やっぱり好きなのだと思う。
“My Girl”の曲が組みあがっていったところをピアノを前にSmokey Robinsonが説明したり、同様に”What’s Going On”をパーツに分解して流していくところなんてあきれてものも言えないかんじ。その素材になんでその素材と調味料AとかBとかを(あんなタイミングで)加えて混ぜちゃうのか、それがなんであんなふうな風味になっておかわりできるのか、ちっともわからないの。おいしけりゃそれでいいのか?、程度ってものがあるんじゃないのか? などなど。
現役のミュージシャンたちがいっぱい喋るのでゲストコメンテイターはあんましないのだが、John LegendとかJamie Foxxとか(絶賛する以外になにができよう)。ObamaがWhite Houseのセレモニーで彼らを讃えるところでもうこれ以上のはないよね、と思ったらシメはNeil Young先生だったり。Motownはアメリカそのものである、云々。異議なし。
エンドロールで、ところでMotownの社歌があるって聞いたんですけど? という問いにソングライターやミュージシャンたちは過剰に反応して、いやぜったい歌わない、ぶぶ(吹きだす)、憶えてない、なんだったかしら?(思いだそうとする)といろいろあるなか、創業組のふたりは肩を組んで楽しそうに歌いだし、それはぜんぜんどーってことないただの社歌みたいな社歌で、これって誰もが認める大人気の食堂だけど賄いご飯はさいてー、とかそういうかんじかしら? って。(なんで食べ物の比喩になってしまうんだろ?)
見終わるとMotownのいろんなのをメドレーで聴きたくなるのだが、ソウル関係はCDとかまったく持ってきていなかった。しょうがないのでついAbbey Roadの箱をひっつかんでしまい..
10.11.2019
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