LFFのがまだ少し残っているし、その前のやつも後のやつもいっぱい溜まっているのでとっとと書いていく。
10月24日の水曜日の晩、SouthbankのQueen Elizabeth Hallで見ました。直前の週末にSouthbankからこれやるから来てね、っていうのが来て、よく読むと”Green Porno”の続編で、2日間しか公演しないというので慌てて取った。
“Green Porno”は2014年の1月にBAMで見た。それまでいろんな動物のセックスや生殖に関するなんだこりゃ?な短篇動画を発表していたIsabella Rosselliniがそれを纏めるような形で講義の檀上に立ち、奇天烈な被り物を身に纏ってくねくねしたりして、なんておもしろい世界なんでしょう! ← いやいちばん変てこでおもしろいのはあんたや、って客のみんなが突っ込む、そういうパフォーマンスだった。
ステージ上には”Link Link Circus”ていう垂れ幕が下がっていて(いちおう、Ringling Bros. Circusへのしゃれ、だと思う)、ステージ上にはおもちゃみたいな小道具が散らばってて、アリストテレスとデカルトとスキナーの像みたいのが置いてあり、時間になると黒子(日本のシアターからインスパイアされた、って言ってた)のおにいさんが出てきて挨拶してルールの説明して、あと小型犬のPan、ていう元気いっぱいのわんわんが登場して、曲芸というほどではないけど、くるくる回ったりジャンプしたり、別の動物に変態したり、いろいろやってくれる。
Isabella Rosselliniさんは”Green Porno”の時のように檀上には立たず、サーカスの団長さんのかんじでステージ上を動き回りながら、わんわんによる実演を交えておしゃべりしていく。
今回のテーマは「動物はヒトと同じように考えたり感じたりするものなのか?」で、”Green Porno”がとっても下半身寄りの内容だったのに対して、こんどのは上半身のほうだから、だいじょうぶなのよ、って強調するのだが、話題はつい下の方に寄っていってしまうようで、棒を突っ込まれても相手の♂が気にくわないと棒を横にそらす技をもつ♀Duck、とか、メスが発する低周波を聞きつけるとNYからボストンまででっかいのをぶらぶらさせて泳いでいくクジラとか、いちいちあらごめんあそばせ、とか言ってる。
“Green Porno”のときも彼女はちゃんと大学に通って勉強した上でプレゼンしていたのだが、今度のもそうで、ヒトと動物の違いからきちんと入って(アリストテレス)、ヒトを人にしているのは何なのか(デカルト)、さらに動物の行動はどんなふうに定義されるものなのか(スキナー)とかを、(時々つっかえるところもあったけど)テキストなしで解説していた。
結論からいうと、動物だって感じるし考えるし、でもそのやり方や成り立ちは人間のそれとはちょっと違うところがあるので、そこをきちんとわかった上で付きあってあげるととってもよい友達になれるよ、とか、そんなかんじかしら。動物を大切にしよう、なんてのはああああったり前の話しなので言わなくてもよくて、大事なのはそこに至るまでに、どれだけ動物が我々の想像を超えたところでいろんなことをしているのか、我々の視野思考の範囲内で彼らを見てしまうことがどんなによくないことなのか、それらを正しく知ることなのだ、と。それは上半身でも下半身でもそうで、げー気持ちわるーじゃなくて、まずふつうにRespectしてつきあってみようよ、って。
そこのぶれのなさは”Green Porno”から一貫しているので、彼女がどれだけ変態したってついていくから。
それにしても彼女の小さい頃の写真 – ママ(大女優)、パパ(大監督)、いろんなペットたちと一緒の – どれもすさまじくかわいいのだが、ママもパパもなんとなくペットと同列、なのね。
第三弾はふたたび下半身に戻ってほしいかも。VRとか使って。
11.03.2018
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