ぜんぜん書く時間がないよう。
1/22(日)の午後に見ました。 NYではこの前の週からオープンした、Wisemanの新作。
これも夏まで待てばBunkamuraで見れる作品なのだが、Bukamuraおばさん商法だと、まず邦題に「魅惑の」とか「幻惑の」とか「官能の」とか「パリの」とか、そういうのがくっついて、さらにCrazy Horseの宴席で供されているシャンパンのサービスとかもあるに違いなくて、そんなのはまっぴら御免だから見ておくことにしたの。
前売のおまけに渋谷道頓堀劇場の割引券でもつけてやればいいんだ。
それか馬の尻尾のびらびらでも。
バレエ・ダンスものとしてはABT("Ballet" 1995)とパリのオペラ座の("La Danse" 2009)に続くもの、Body Moveの探求ドキュメントとしては、前作のBoxing Gymに続くもの。
或いは、バレエというハイ・カルチャーとボクシングという裸いっちょう勝負の雑種、という見方もできる。
でも、WisemanはWisemanなので、そういった系譜的なあれこれとは関係なく、ひたすら対象に没入しておもしろいものを引っぱり出して楽しく並べてくれる。 134分。 ぜんぜんだれない。
編集も含めて全部デジタル化したことでよりシャープにかっこよくなっている気がした。
このぎんぎんした映像を切り取ったのが82歳の老人だなんて誰が想像できようか。
伝統と格式あるストリップ小屋で、新作"Desire"の上演に向けた舞台裏あれこれ。
振付師がいて、ディレクターがいて、踊り子さんたちがいて、リハーサルがいっぱい繰り返されて、いろんな衝突があり、せめぎあいがあり、悩む人は悩むし、走るひとは走る。 それらが完成形の体の動き - 歌と踊りに向けて撚り合わされていく。
バレエのような理想化された美の探求も、ボクシングのような勝利に向けたストイックなフォームの探求もここにはなくて、おそろしく雑多な要素とか要求が、ここのBody Moveには入りこんでくる。
ディレクターはアーティスティックななにかを追及したいのだが、まずは殿方を(特に名士とやらを)満足させなければならぬ、とか、そのためにはアートよりもエロだ裸だ、なのだし、歌でも煽らなきゃいけないし、そいで当然、お金は稼がなきゃね、なのだし。
そこらへんの雑多な、なんでも出てくるかんじは、彼のドキュメンタリーだと裁判所とか病院のにより近いかんじもした。
とにかくみんながお仕事として、クールに構えて、でもなんか燃えてるとこがよいの。
最初と最後に出てくる影絵がとにかくキュートでねえ。 あそこだけでやられる。
2.01.2012
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