26日の日曜日の朝、恵比寿映像祭にJonas Mekasを見に行ったらチケットは売り切れてて入れなかった。
キャンセル待ちもStand-byもありません、と役人のようにぴしゃんと返される。
そりゃちゃんと確認しなかったこっちがわるいんだけどさ、あのがちがちの突っぱね方はないよな。
他の映画祭とかはもっといろいろあれこれ言ってくれたりやってくれたりするよ。
なーにが、"How Physical"だわよ。 ちゃんちゃらおかしいわよ。
と、ぶつぶつぐらぐらと「怨」の字を抱えつつ、プランBで新宿に向かい、"Young Adult"を見ました。 もういっかい。
見たあとで、胸がすっとするような映画ではないことはわかっている。
主人公は最後になにかをふっきったかのように車で走り去るのだが、その先に幸せがあるとも思えない。
ほんとにねー、なんでこんなんなっちゃったんだろうねー、これからどうするんだよなー、という"Road to Nowhere"なかんじ、その居心地の悪さにびっしょりと浸るためにこの映画は必要で、いまどきこんなにどんより切なくしょんぼりさせてくれる映画も珍しい。
だいたいさー、映画みて元気になんなきゃいけないなんて決めたのだれだよ。大きなお世話だわ。
と悪態をつきつつ、いつまでこうやっていくんだ? と少しだけ思ったりもする。
MavisもMattも、みんなすぐそばにいる。 みんなだいすきだよ。 でも一緒にはなれないんだ。さよなら。
この無邪気さと底意地の悪さを併せもつ(それは美点とは呼ばれない。なんでか?)おとなこどもとしてのヤングアダルト。
でも、他方、Buddyみたいな家庭のひとを立派なおとなだとはやっぱり思えないんだよう。
主人公の実家の部屋に10,000 Maniacsの"Our Time in Eden" (1992)のCDが置いてあるのを見つけた。 あるよねー。 これならBellyもLushもLisa Loebもどっかにあるだろう。
この映画の選曲がえらいのは91~92年頃の曲を中心に拾っていながら、NirvanaもPearl JamもSmashing Pumpkinsもまったく入ってこないところだ。 階層がちがうと。
当時の曲でいうと、Sophie B. Hawkins "Damn I Wish I Was Your Lover" (1992) なんかは入っていてもよかったかも。 ちょっとベタすぎるかなあ。
あと、Mattの曲、ということでいうとBlind Melonの"No Rain" (1992) とか。
どろどろグランジの「リアル」に淫した若者達が野蛮に七転八倒するその横で、こんなにもナイーブで切実な音楽もちゃんと鳴っていたのだ、ということをその20年後にきちんと描いた、これだけでもこの映画はよいと思うの。
で、新宿のユニオンでレコード漁って、また恵比寿に戻ったのだった。
2.28.2012
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