こないだ28, 29の土日はまったく映画とか見なかった。 ほとんど寝てた。
去年の終わりくらいから代官山に蔦屋という古本とかレコードとかを扱っている新しいタイプの本屋ができて云々という記事を見かけるようになって、それは自分のなかでは「くずや」というふうに読んでいた。 で、ほぼ同じようなタイミングで何人かの人から代官山のツタヤ行った? とか聞かれるようになった。 いやツタヤは嫌いだから行かない、というと、あれは年寄り向けでレコードとかもあるんだってよ、という。 ふうん、そのうちね。 と応えてそのままにしておいたのだが、つい先日、あの「くずや」って、実は「ツタヤ」のことだったのではないか、ということにおそるおそる閃いてしまったのだった。 いや、それは閃くとかいわない。
というわけで、先週日曜日の午後に行きました。代官山で降りたのなんて何年ぶりか。
さて、どうやって書こうかね。
わたしは大学の頃、貸しレコード屋がうんと流行った時期でも、ひとりへそまげて断固行かなかった派で、あと、六本木にWaveが出来たときにも、えーべつにアールヴィヴァンで十分なのにさ、とそんなに喜ばなかった派で、要するに「カルチャー」の百貨店化とかコンビニエンス化とか、そういうのがだいっ嫌いなんである(だから友達みんないなくなっちゃうんだ)。
だからまあ、なんというか文句、みたいのしか出ないかも。 わるいけど。
日曜午後の、いちばん混んでいる時間帯に行ったのがいけなかったのかも。
まずー、「大人の」とかいうならベビーカーと5歳以下のガキは出入り禁止にしろ、だわ。
イヌとガキはそれ用のスペースが別にあっただろうがー。
こちゃこちゃしたの3棟つくるならだだっ広いのひとつでいいじゃん、とか。
古本(ヴィンテージ、じゃないよ古本だよ)と新刊本を一緒に並べる神経がわからん。
だって本探しにくるときって、新刊かそうじゃないかなんて最初から解っているじゃんか。
並べたひとはほーらこんなに持ちこんでみました、なのかも知れんが、的が絞りにくくてしょうがないわ。 美術書も写真集も並びがようわからんし。
そういう方はなんでも店員に聞いてくださいね、なのかもしれんが、本屋で店員さんに本のありかを聞くなんて絶対やだもん。 自分の食べたいもんがわかってるのに人の助けなんているもんか。
2階のラウンジ(?)の雑誌の並びもざーっと見てみたけど、セレクションはどちらかというとおやじ寄り(+ その彼女 or 妾の?)だよね。 High FashionもOliveもなかった? ROもユリイカも現代思想も自分のが古いのいっぱい持ってるし。
音楽コーナーは基本CDで、CDは自分にとってもう関係ない世界になっているのでスルー。アナログもあったけどあの程度のやつだったら別にアナログで持ってなくていいような。
音楽の古本のとこで唯一ちょっと迷ったのがAlan Betrock (Richard Hell, The dB'sのProducer)がNJのShakeから出していた昔のロック雑誌を紹介したやつ。
映画コーナーもあんまし、というかもうDVDも見ないからねえ。
なんか、Bunkamuraおばさんの対概念としての蔦屋おじさん、ていうのを思いついた。
車とかバイクとかスポーツとか時計とかカメラとか万年筆とか、そういうのに一通りの知識とか蘊蓄を持ってて、お金もあってリベラルでジェントルで、職場ではリーダーだし、女性にはもてるの。
Bunkamuraおばさんがアートとかシアターとか文芸とかの知識を装飾・ファッションとしてふんわり纏うのに対し、蔦屋おじさんの知識は、あくまで世を渡っていく道具・ツールとして機能することを志向するので、両者は交錯することなく平穏に共存して、お互いを尊重して讃えあうの。
ああうつくしー。 うっとおしー。
んで、日本のメディアマーケティング(げろげろ)て、なんだかんだ昔からこういう連中を想定モデルにして成り立ってきていて、00年代以降の経済の衰退と共にアングラとか若者文化が空洞化していくなか、改めて浮かびあがってきたのではないか。 ま、こっちのがリスクはだんぜん少ないだろうしね。
あんなもんを「大人の…」とか勝手に定義提供されて、そこに向けて教条的に誘導されるのなんてまっぴらごめんでえ、とことんマイナーのアングラで行ってやらあ、て変な意地がめらめらと湧いてくるのだった。 ええええどうせ大人げないですよーだ。
結局4時間くらいいて、買ったのは新雑誌MAISHAだけだったわ。
しかしー、VISIONAIREのCOMME des GARÇONS号はもう14万かあ。
だからあんとき買っておけば…
帰り道、ついでだからと東京のEatalyにも行ってみた。夜のClose間近だったからかもしれんが、寂しすぎ。 広さだとNYの1/4くらいかしら。 いや、東京にはおいしいイタリアンいっぱいあるから別に食材買わなくても、って言うかもしれんが、それならNYだっておなじなのよ。
代官山、嫌いな土地ではないけど、まだ当分は行かなくていいかも。
2.05.2012
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