8月8日、日曜日の晩、Netflixで見ました。Netflixは英国で使っていたアカウントをそのまま使えたの。
オリンピックでTVを見たくないときはここで「きのう何食べた?」とかを見ていた。なんも考えなくていいやつ。
ドイツ/英国合作映画。別のタイトルは”Transatlantic 473”。
ハイジャックされた機内に乗り合わせた吸血鬼親子が.. というだけでなんかおもしろそうで、Guillermo del Toroの”The Strain”を思い起こしたり、子連れ吸血鬼ものだとTwilight Sagaを思い起こしたり、自分ではぜったいに遭遇したくないけど、っていうあれ。
冒頭、スコットランドの空港にハイジャックされたらしい飛行機が誘導されて着陸し、厳戒態勢のなか、クマのぬいぐるみを持った男の子ひとりが機体後部から保護される。機内ではなにがあったのか、なんでこの子だけが?
時間が巻き戻って、母親のNadja (Peri Baumeister)と息子のElias (Carl Anton Koch)がドイツからNYに向かう深夜便 - Transatlantic 473 - に乗ろうとしていて、Nadjaはどこか具合がよくないらしくNYの医師のところに治療に向かおうとしていて、荷物チェックのところで機内に持ち込む薬剤について説明したり、トイレでも自分で注射をして呻いたりしている。
離陸した後で、怪しい動きをしていた男性たちが操縦席のパイロットも巻き込んであっさり機を乗っ取ってハイジャック宣言して、NadjaとEliasも素直に犯人グループの指示に従うのだが、Eliasを守ろうとしたNadjaの動きが犯人の癇に障って彼女は撃たれてばったり倒れる。
このあたりから彼女がシングルマザーの吸血鬼になってしまったエピソードが挟みこまれる。彼女は家族で田舎をドライブしていた時に吸血鬼に噛まれてそういう状態になってしまったのだ、と。
で、そういうことなので撃たれても死ななくなっている彼女はむっくり起きあがり、Eliasを守るためにも犯人グループに噛みついて血みどろになってぐさぐさ反撃していくのだが、噛まれた犯人側も時間が経てば吸血鬼になって起きあがってくるし、Nadjaを正常状態に戻そうとしていた薬剤もなくなっていって(そうすると彼女は牙とか目とか吸血鬼ルックに変容していく)、そんななか、ほぼ唯一まともなEliasと善玉乗客のFarid (Kais Setti)は操縦席に立てこもったりして戦っていくのだが、吸血鬼の感染はふつうの乗客の方にも広がっていって..
吸血鬼ものというよりゾンビものにしても通用しそうな逃げようのない閉ざされた空間内で攻防が繰りひろげられる航空機パニックで、母子のドラマとか吸血鬼ものにつきものの人の血を吸わなければいけない辛さ悲しみみたいのがパニックの洪水で後退してしまったのはやや残念かも。あとはアクションが結構ぶつ切りであれよあれよになっていかないもどかしさも少しある。 まあ、血も涙もないドイツ的なリアリズムというか – 機内だったらこうなるしかないじゃんさよなら – はわかんないでもない。
でも冒頭の空港着陸後のEliasのところに戻ったあとの展開はすこし大技のびっくりがあって、あれじゃDie Hard 2じゃないか、みたいな。でもやっぱり、1時間半くらいに収めてほしかったかも。
ハリウッドがリメイクしそうな気もする。実は機内にもうひとり、別の吸血鬼の一族が紛れていて.. とか。
あんなふうになってもいいから飛行機に乗ってどこかに行きたいよう。
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