8日、土曜日の午後、CurzonのVictoriaで見ました。
たいへんに天気の悪い週末で、こういうときに3Dだと絶対目がまわってひどくなるので2Dで。 シアターは大量のガキ共で溢れてて、親がコントロールしていたのかそんなうるさくはなかったのだが、サイレントでいろんな体操だのバトルだのをやりまくってて、上映後の床は散らばったお菓子だの紙くずだのですさまじい状態になっていた。
“Wreck-It Ralph” (2012)から6年後、アーケードゲームの世界にでっかい進歩があるわけがなく、Ralph (John C. Reilly)とVanellope (Sarah Silverman)のふたりは友達で仲良く遊んでいるのだが、いつものレースでちょっと踏み込んで遊びすぎたらそれでエキサイトした客がゲーム台のハンドルを壊してしまう。ヴィンテージの機械なので替えがなくて、eBayで$200くらいなんだけど無理だなあ、と言っているのを聞いたふたりは、eBayってなんだ? インターネットってなんだ? で、インターネットの世界には立ち入り禁止になっているのに、そんなこと言ってられないから、って電源の線からWifiルーターを伝ってインターネットの世界に飛び込んでいく。
いろんなブランドだの商標だの取り決め注意書きで溢れてて、ゲームから詐欺窃盗から出会いから買い物まであらゆる活動が蠢いているインターネットの世界をどう表現するのか、というときに、こういうアニメーションは恰好のカンバスで、こないだの”Ready Player One” (2018)にあったような、あるいはインターネットではないけど死後の世界を表した”Coco” (2018) にあったように、世界の山のように積みあがったごちゃごちゃをまるごと俯瞰した絵、って楽しいな、と。(見返してないけど『サマーウォーズ』(2009)とかって今見たら...)
ここのリアリティを作るとこってお金とパワーがもろにものを言うとこで、”Ready Player One”の仮想世界はスピルバーグのプロダクションだからできたことだと思うし、この作品のだとディズニーだから、なのだろうが、今後のこういうのって、昔の映画村みたいなのを仮想で立ち上げておいて、プロダクションが都度利用料払う、みたいになってくるのではないかしらん。どうでもいいけど。
というかんじで背景のところはふうん、て思うところがあったりしたのだが、インターネットの世界でのあれこれとか出会いは子供でもわかるくらいわかりやすいしなるほどなーだし、あぶない勧誘があったり炎上があったり無頼のレーサー(Gal Gadot – すぐわかるねえ)が現れたり、割とふつう(の”Break”)で、その辺が冗長になった分、前作にあったきゅんてしたり歓喜で溢れたり拳握ったりするとこは薄まっちゃったかなあ。
アーケードゲームの世界で起こることとインターネットの世界で起こることの違い、と言ってしまえばそれまでだけど。
”Wreck-It Ralph”、好きだったのになー。(映画とは直接関係ないけど、インターネットってなんかつまんないのー ってなるその理由とか原因とかの一部とも繋がっていると思う。いまやインターネット上でBreakしたり大騒ぎしたりすることになんのおもしろみがあろうか? というようなとこ)
話題的にはたぶん、ディズニーのプリンセスが一同に登場するとこが盛りあがるのだろうか。どのプリンセスもインターネット上だからか描きこみが緩いかんじでチープだしそこにStar Warsのを絡ませるなんてやめてよ、なのだがわざとやってるんだろうな。
”Brave” (2012)のMeridaが喋ったらみんなで、彼女なに言ってるかわかんないよね ..ってなるとこはちょっとおかしかったけど。
次のはインターネットの中ですっかり汚れて腐れきってしまったVanellopeがアーケードに戻ってくる、でよいのだと思う。
(やっぱ一番おもしろかったのはエンドロールに出てくるうさぎさんで)
12.19.2018
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