8.02.2016

[art] The Keeper

22日、金曜日の午後の美術館、ダウンタウンのほうへ。
とにかくあっつくて、美術館の建物めがけて一目散に退避するかんじ。

まずはNew Museum。 ここの屋上、久しぶりに出てみたかったが土日しかオープンしてなくて、それでよかったかも。

The Keeper

ほぼ全部のフロアを使っていろんな"The Keeper"がKeepしたもの達を展示している。
The Collector、ではなくて、The Keeper。 自身の収集欲を満たすために自分から出ていって集める、Collectする、というよりはもう少し開かれたなにかのために、だれかのために、やってきたもの/流れてきたものをKeepする、置いておく、というかんじだろうか。

Keepされていたモノはいろいろで、変てこなオブジェとか、動物の手作りフィギュア(かわいい)とか、きれいな鉱物とか、ひとりのひとのスタジオのポートレートを延々追ったものとか、ナボコフの蝶標本(いきなりあったので少しびっくり)とか、Harry Smith (あのHarry Smith)のぐるぐる紐標本(なんか謎)とか、日本人だと大竹伸朗のスクラップブックとか、なにをKeepしようが勝手だけどさー、なのだが、一番圧倒的だった見ものは、Ydessa Hendelesていうひとの、フロアのほとんどを使った"Partners (The Teddy Bear Project)" (2002) ていうやつ。

やや照明を落とした部屋に、子供とか家族のTeddy Bearと一緒に写っている額縁写真が壁にびっちり約3000枚。ぼろぼろのTeddy Bearも何匹か置いてあって、ほんのりノスタルジックな、主人のいなくなった子供部屋、のような雰囲気が漂う。
でもどの写真のなかにもTeddy Bearがいて、おそらく彼ら一匹一匹には名前があって、子供が抱きついていたり子供に抱きついていたりして、ガラスの目でじっとこっちを見ている。
すべてのひとには子供時代があって、子供には親があげたり祖父母があげたり人から貰ったり先祖代々受け継がれたりしたTeddy Bearがお守りみたいにくっついて子供と一緒にいて、やがて子供は大きくなってフレームからいなくなるけど、Teddy Bearと写真はずうっと残ってそこにある。それが3000枚、そうやって確保された子供時代のいろんな毛玉、宝物。
(ところでTeddy Bearって、「匹」っていうのか「頭」っていうのか「体」っていうのか)

Museum ShopにはTeddy Bear達がいっぱい置いてあって、ものすごく悩ましかったが、ごめんね暑いし連れていけないんだよ、って目を合わせないようにして出たの。


そこからBoweryを歩いて3分のInternational Center of Photography(ICP)へ。
新しい場所にやっとオープンした。

Public, Private, Secret

新オープン記念の展示。
http://www.publicprivatesecret.org/

展示されているのは、Garry Winogrand, Andy Warhol, Cindy Sherman, Nan Goldin, Larry Clark, Weegee, Kim Kardashian, 吉行耕平,  などなど。
写真だけじゃなくて動画に音声、インスタレーション、大きいの小さいの、眩しいの暗いの、”Public, Private, Secret”って結局自己とか自我を巡る世界まるごとぜんぶ、そのままじゃん、みたいなかんじはして、リニューアルのお祝いだから大風呂敷でよいのかもだけど、次からがんばろうね、ておもった。

1階のカフェはなかなかよさそうだった。 けど時間ないので再び炎天下に出ていったの。

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