17日の日曜日、アンスティチュで「少年たち」を見た後に渋谷に移動して、見ました。
読み返してみたらネタバレしてる。 たぶん。
子供の頃からずっと恋仲だったIg (Daniel Radcliffe)とMerrin (Juno Temple)がいて、ある朝ぼろぼろよれよれの風体で起きあがったIgの部屋の外には報道陣がいて、彼は彼女を殺した容疑者として追っかけまわされている。 困ったことに彼はコトが起こった晩のことをよく憶えていない。
家族からも疑われたりするので、あーまったくもうやってられん、て翌朝起きてみると、頭に角みたいのが2本はえている、というか2本ぎりぎりくいこんで出っぱっているのを見つける。 なんか吹き出物よか痛そう。
これはつまりあれよね。ピノキオの鼻みたいなもんで、なんか都合がよくないもんだからにょきにょきはえてくるんだよね? つまりあんたが。 て誰もがおもうだろう。
で、大騒ぎになるだろう。 こいつやっぱし… と。
どっちにしても本人にとっては冗談じゃないので医者に行ってみると応対する医者の反応がおかしくなって治療してくれないし、メディアに囲まれておらどうだ、て開きなおって見せてももなんか様子がちがうし、角が見えない奴もいるようだし、ぜったいなんか変だ。
これ以上書くとつまんないかもなので書かないけど、殺人の謎と角の謎とふたりの愛の謎と、これらが絡まってあらあらあら、みたいに展開していくの。 表向きは変てこサイコサスペンス、なんだろうがホラーとしてもコメディとしても見ることはできて、でもでこぼことぎこちなくて、一気に見せるふうではないのだが、すごい裾野が広がっている、というか広げることができる。
わたしはクラシックな変身譚、のように見ました。あのときの恋の呪いが角を植えつけて、角はアンテナになってほんとうのことを明らかにしようとする。自分にとって角は何だったのかがわかった時のIgの覚醒は恋の目覚めに等しい。 ふたりの恋はほんものだった。そしてほんものであるためにどんな嘘だってついてみせるし角だろうが羽根だろうが生やしてみせる。 あんな角だったら生えたっていいかも、と思わせることができたのならこの映画はその人にとって当たり。
主人公はDavid Bowieが大好きで、IgはIgnatiusの略だろうが、これをIggy、て読むとBowieのTransformationに憧れるIggy、ていう図も現れる。 そしてそれは。
Daniel Radcliffeさんはすばらしい。HarryPがどうの、なんて言わなくていい。
そして、Heather Grahamさんはなんでいつもあんな役まわりなのかしら。 角よりも謎。
5.27.2015
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