5.16.2015

[art] Robie House (1909)

7日の木曜日のお昼に行って、みました。 陽射しの強い初夏のいちにち。

火曜の夕方まではまじめにお仕事してて、水曜日に一挙に力を抜くのは後ろめたかったのでここもふつうにがんばって周囲に油断させて、木曜日は最後のいちにちだし、会場も適当にやっているように見えた(うそうそ)のでさぼることにした。 このイベントは午前2コマ、午後3コマのいろーんなセッションがあって、そういうのにてきとーに参加してで知見を深めるのであるが、午前の1コマのあとで抜けて、タクシー拾ってHyde Parkのほう - シカゴ大学のあるほう - に行ってみた。

ここにあるのがFrank Lloyd Wrightの初期の、プレイリースタイルの代表作と言われ、U.S. National Historic Landmarkとかいろんなの認定されているFrederick C. Robie Houseで、せっかくここまで来たんだから見るべし、だったの。

家のなかに入るには30分おきくらいにやってる1時間のツアーに参加するしかないのでWebで11時の回を予約していったら10:20に着いてしまったので、10:30のに切り替えてもらった。
一回のツアー参加者は10名くらいだったか。 同じイベントから来ているおっさんもいた(名札隠せよ)。 代金は$17 + 邸内の写真を撮れるパスが$5の$22。

http://cal.flwright.org/tours/robie

最初に1階の納戸みたいな子供部屋でビデオを見つつ建物全体のガイド説明をうけてから外の道路をぐるっと回って玄関から中に入る。 隙間たっぷりゆったりの初夏の大学のキャンパスの間に横にすうっと伸びたその外観は高さがなくぺったんこの分、十分にかっこいいの。

玄関はこじんまりしてて天井が異様に高くて訪問者を威圧するとかびっくりさせるとか、そういうことがない、むしろ外から引き摺ってきた視線をそのまま継承して階上のリビングにそのまま滑らかに繋げる、そもそもそういう効果を狙っているのではないか、と(ツアーのおねえさんの説明)。

玄関からそのまま階段をあがり左にぐるりとまわってリビングに、そこから更に窓の向こうの世界にかちかち一挙に抜けていく導線のシャープなかっこよさときたら鳥肌もんなの。 なんだよこれ、って。
コンフォタブルな、ゲストを暖かく迎えてくれるようなやわい感じではなく、こちらの視線をがっちりふん捕まえて強制的に横流し - スワイプする、それでいてちっとも不快にはならない不思議。
車のデザインとか、(車そのものにまったく興味ないので)どこのなにがおもしろいんだかちっともわからんが、ここにあるデザインとかスタイルのありようって、ひょっとしたらそういうのに近いのかも。

その後の客間にしても台所にしても、すべてがロジカルに説明可能なデザインの支配下にあるのに難しくないし面倒くさくない。 広さが十分にあるから、ではなくて、どちらかというとこじんまりしているのに抜けるべきところに抜け道、というか視界的な抜け穴、見晴らしのよさがあるから、ではないか。

FLWと日本、が云々されることになるのはこれよりずっと後のはずなのだが、既に基本的な視座とか基調は揃っていた/揃えられていたような気がしてならないのだった。 あ、だから日本建築えらいなんて言うつもりはまーったくないけどね。

1時間は短すぎ、あと1時間くらいはうろうろしていたかったよう。
次に来たときは$55のもっと豪華なやつにする。

残りのHyde Park散策はまたあとで。

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