1日の土曜日、京橋から六本木に移動して見ました。
この週末は、いろんなのがいっぺんに封切られて賑やかで、でも見れていないほうのが気になって、でもそのうち1つくらいは新しいのも見たいよね、とか思ってこれにした。
えらく混んでいてびっくらしたが、1000円だったからなのね。
70年代の終り頃、生まれた頃からの根っからの詐欺師のIrving (Christian Bale)がいて、同じく詐欺の道に目覚めたSydney (Amy Adams)がいて、そんな二人が組んで人々を騙しまくっていると、それを嗅ぎつけたFBI捜査官のRichie (Bradley Cooper)が現れてふたりを拘束し、Atlantic City(カジノ)の立ち上げに纏わる政界の収賄を暴くべく囮捜査の大芝居をでっちあげるよう脅迫する。
ふたりはしぶしぶ市長(Jeremy Renner)に接近し、そこにはIrvingの妻Rosalyn (Jennifer Lawrence)も加わって、アラブの偽金を中心に置いた巻きこみは市長の上の上院議員とかカジノ周辺のマフィアにも及んでいくのだが、相手が増えるにつれ、当然いろんなボロも出まくってとってもやばくなるの。
警察が詐欺師を巻きこみ、詐欺師が市長を巻きこみ、市長がその上の大物達を巻きこみ、いろんな巻きこみがでっかい洗濯機の渦を作っていくものの、張りきっているのはFBIのRichieとカジノで町をよくしようと思っている市長くらい、そこから先は悪も正義もみんなどうでもよいと思ってて、なんのためにどこに向かっているのかわかんなくて、でもだれひとり自分が間違っているとは(あんまし)思っていない。
自分だけはぜったい正しい、と信じこんで疑わない一族郎党の妄信と猛進をおもしろおかしく描く、ていうのがDavid O. Russellの基本で、"The Fighter" (2010)でも"Silver Linings Playbook" (2012)でもそうだった、けど今度のはその一族の内部がぐさぐさでぼろぼろで互いに刺しあって、どっちにどう転んでもおかしくない、全員が勝つことも全員が負けることもない。
タマネギの皮タイプの詐欺師であるIrvingの反対に立つ、All or NothingタイプのSydney、そんな彼女に惹かれていくRichie、そしてひとりであらゆる欲求不満を抱えこんで超然としている猫、Rosalyn。
結末はどうあれ、Rosalyn = Jennifer Lawrenceがほんとうにすばらしい。モチベーションがどうの、とかわけのわかんないことをかましながら夫Irvingを叩きのめすとこなんて、最高なの。
こういうやつが80年代的ななにか、を用意していったんだねえ。そういえば。
音楽は毎度のことながら、最高。 今回はテーマ的にもこてこての70年代歌謡が見事にはまるの。
2.08.2014
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