2.09.2014

[music] Joan of Arc - Feb 08

大雪の8日、渋谷で映画見て、京橋で映画見て、一旦帰って、再び渋谷にでた。
雪のなかを散々歩きまわってペンギンの気分に浸る、ていうのが個人の趣味としてあるの。

この日はThe Lumineersかこっちか、と思っていたところでお誘いもあったので、こっちにした。

50代になって最初のライブでした。(うぅ)

着いたのは7:30くらいで、前座のDustin Wongの途中から。
前のときはたしか、Dirty Projectorsの前だった、よね。
テレキャスター一本から端切れのような音を裂いて砕いてループさせ、重ねて被せて潰してかきまぜて、その砕片を再び風で巻きあげて散らす。 基本はそんなかんじなのだが見事な雪の日の音楽になっていた。 刻々と変わっていく雪の表情はいくら見ていても聴いていても飽きない。

Joan of Arcはたしか、2008年以来。 あのときは5人編成だったけど今回は4人。
まんなか、Tim Kinsellaの横に布帽子を被って突っ立つ女性がいて、最初はローディの方かしら、と思ったのだが、演奏が始まってからもそのまま、無表情、というか途方に暮れたような顔 - 水草の上の蛙がするような困った顔、"Boo Human" な顔 - のまま立ってて、でもたまに歌に合いの手を入れたりしてて、あんた誰?、なかんじがおもしろい。

キャリア総括系の3日間、ということで前日のセットや演奏がどうだったかわからないのだが、この日のこのライブはすばらしかった。  例によって落ちつきなく勝手に自在に動き回るTim Kinsellaの歌とギターに適当に合わせる、というほど適当でもなく、かといってジャズ/インプロ系の自由と緊縛のなかに置かれる、というのでもなく、ロック/ポップの楽曲として成りたちそうなぎりぎりの線を踏んだかと思うと外して、歩いたと思ったら走って、を繰り返す。 でも歌、歌だけはなんとしても歌いたいらしく、その歌の流れのなかで全てのコンポジションがはまって、時に勇ましく、時にメランコリックに歌と伴奏がわんわん鳴る。 今回のはそのはまり具合が、まんなかの女性 - Melina Ausikaitisさんの存在、Theo Katsaounisのどかどかぱんぱん弾けるドラムスを含めなんかの罠みたいにかちりと。 気持ちよいったら。

怒濤でも圧巻でもないし、集中を強いるような親密さとか強さとかに溢れているわけではないのだが、歌やバンドサウンドの深いところで、それが指し示すアメリカのランドスケープ - 沼とか灌木とか岩肌とか、目の前にほっこりと浮かんでくる不思議。 アンコールの最後に繰り返されたギターの深い澱みの中でのきゅーんとした鳴りと揺らぎと。

"I Saw the Messed Binds of My Generation"を聴きたかったなあ(やらなかったよね?)

Timが最後に話した、言葉は喋れないけどダースベイダーだけはできるという甥っこの話、あのオチはなんなの?
"American Hustle"のワカサギ釣りの話もそうだったけど、みんなオチを言ってくれない。

Melina Ausikaitisさんのサイト。こんなひとだったのね。

http://www.melinaausikaitis.com/


都知事選、くそったれ。  オリンピックも、くそったれ。  嫌なことばっかし。


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