10日の夕方、NFCのテクニカラー特集で見ました。 3本続けて西部劇になった。
ほんとにただの偶然。 なんででしょ。
監督: John Huston、脚本: John Miliusによる、建国記念日にふさわしい骨太のいっぽん。
砂漠と荒野の果てのぼろい酒場にRoy Bean(Paul Newman)が流れついたら、いろんなならず者が寄って集ってちょっかい出してぼこぼこにして、遠くの原っぱまで引きずり倒すのだが、Roy Beanはむっくり立ちあがって酒場に戻り、そいつらを皆殺しにしておれが掟だ、Judge Roy Beanだ、と宣言して、その辺にいたやつらを適当に保安官にして、助けてくれた娘Mariaをそばに置いて、宿屋とかお店とか、街をつくって治めはじめるの。
熊とか乱暴者とか次から次といろんなのが現れるし、頭のよさげなやつは取り入って裏でせこいことあれこれやろうとするのだが、どてっ腹に風穴あけられたりして、豪快さんであるRoy Beanには歯がたたない、ていうお話し。
Lillie Langtry (Ava Gardner) ていう当時の歌姫を崇拝してるのと、Mariaには弱くてやさしくて、Mariaは身重になって、そういう隙をやられて街を追われてしまうのだが、最初のときと同じように復讐のために戻ってきてあれこれぶっつぶして炎のなかに消えていくの。 かっこいいねえ。よくわかんないけど。
彼が自称するところの"Judge"ていうのは、法を作るひとであり守るひとであり壊すひとであり、要するになにをやっても許されてしまうのでめちゃくちゃなのだが、その天上にはLillie Langtryていう崇拝と憧れの対象(神)があって、その下にはちっとも言うことをきかない荒くれ共とかがいっぱいいて、街とか国とか道とか法とかは例えばこんなふうに作られていくんだわかったか、ていうのもあるけど、Roy Bean、理不尽でUntouchableでなんかすげえ、ていうことに尽きるのかも。
世界のはじっこに風のように現れて炎のなかに消えていった濃いのだか薄いのだか判別しがたいその生を、テクニカラーの淡い錆びたような色がきれいに映しだしているのだった。
このころのPaul Newman、"Sometimes a Great Notion" (1970)もすばらしかったが、ほんとうにかっこよいのな。 たったひとりで中指突き立てて生きていくとことか。
2.19.2014
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