12.24.2012

[film] Beats Rhymes & Life: The Travels of a Tribe Called Quest (2011)

13日木曜日の晩、仕事の帰りに渋谷で見ました。

自分はもともとHip Hopのひとではないのだが、90年代のNew Yorkに暮らして、MTVとVH-1がお友達だったりすると、Yo! MTV Raps(TV番組ね)でかかるWu-Tang ClanとA Tribe Called Questに触れることなく日々を過ごすことなんかぜったいできないのだった。

2008年のRock the Bellsでの再結成から振りかえるグループの歴史。 関係者発言は最小限に留め、ATCQという部族の、部族による、部族のための歴史を前後脈絡なく追っかける。

近所のガキ連から始まって、何度も何度も喧嘩して危機になって、結局解散して、復活して、また喧嘩して、もう蘇ることはないのかもしれないが、でもまたそのうち。 なぜなら彼らはおなじひとつの部族だから。バンドでもユニットでもなく、トライブ - 部族だから。

何度も映しだされるQueensのLinden Blvd & Farmers Blvdの交差点が彼らの聖地であり、トーテムであり、クロスロードであり、墓場ともなるのだろう。

初期の写真とライブ映像を除いて、映画のなかで3人 or 4人全員が同じフレーム内に納まっているショットはなかったような。 そんな部族の。

ドキュメンタリーとしては大きなヤマもなく、そこらの素材を適当にMixしました程度で、あれがあったこれが起こった、という歴史に関する発言はいろいろあるものの、ATCQの音楽そのものの内包とか製法に関する秘密に関する言及はない。 ひたすらぶいぶい鳴り続ける音にのって、レペゼンレペゼンとか唸りながらQueensの埃っぽい道路沿いを流していく感覚があって、ほぼそれのみ。
それでも十分満足できてしまうとこが、なんだか彼ららしい。 

あと、やっぱし、93年〜94年というのはアメリカ音楽にとって、とっても重要な時期だったのかも、とか思った。


遅くなりましたが、よいクリスマスをお過ごしください。
ノストラダムスに続いてマヤ暦にも見放されてしまった我々にとって、Saint Nicholasはさいごの…(なんだろ?)

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