4.25.2015

[film] Birdman: Or (The Unexpected Virtue of Ignorance)

12日の日曜日の午後、ダライラマ法王のライブヴューイングの終わって時計をみたら15:37で、これの15:30の回を予約していたので慌ててエスカレーターで上に上ってみました。

これ、昨年10月にNYで見ているのだが、もう一回見ることにした理由は、やはりなんでこれがオスカー獲ったのかしら、とか、みんなカメラがすごいすごい言うけどほんとかしら、とか、そのへん。

『バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)』

映画の世界から演劇の世界への転身にあたって悶々としつづける主人公の姿と少し前の講義の世界が重なって、主人公は空(くう)を見たのか、見るために発砲したのか、とかいろいろ考えてしまうのだったが、単純に、ステージ上で、ライブで、演技をすることの恐怖とか異様さとかを鳥男の飛翔に譬えて描いただけ、なのかもしれない。

映画の世界では超人的な力を持つヒーローだった主人公でも、実生活では離婚し、娘はジャンキーで、舞台のリハーサルはうまくいかないし、共演陣はろくでもないし、批評家もおっかない、というあらゆる恐怖がおそう。 無難、というか微妙なところで台本はカーヴァーあたりでやってみるが、そこもまた叩かれてしまう。 なんでこんなにうまくいかないんだ? というところで現れる恩寵 (Grace)、でもタイトルは"Virtue"..  (邦題は「奇跡」としているが、なんか違う気がする)

という彼の覚醒がめくるめくカメラ(時として神の目に転移する)と、どかどか鳴り止まないドラムス(雷神・風神)をバックに仰々しく描かれるのだが、なんかね、2回見るとなに悩んでんだこいつ? みたいになるの。 芝居が嫌で不安なら、やらなきゃいいじゃん、とか。映画なら合成とかトリックとかなんでもできるよ、この映画みたいにさ、とか。

サンダンスかなんかのイベントでやった、Antonio Sanchez さんがライブでドラムスを叩いて被せるやつは見てみたかったかも。

あと、冒頭とエンディングのスペイン語。 なんか、きんたま映画だよね。

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