6.30.2011

[film] Super 8 (2011)

日曜の晩、六本木でみました。

”E.T.”(1982)と"Stand by Me" (1986)を足した作品、とか言われても、どちらも公開時には、けっ、なにが友情だよ愛だよばーか、とかいって見ていない。 
だからこれが宣伝文句とか褒め言葉になる意味が、よくわからない。

けど、だから、ストーリーはなんとなくわからないこともないし、音と映像がよければそれでいいかー、と。

70年代末(たぶん)、田舎の鉄鋼の町でSuper8で映画作り(ゾンビもの)をしている少年たちのお話し、母親の死、親との確執、あれこれあるところに、アンストッパブルな列車が横滑りでなだれこんできて、町に不可解なこと起こり始める。

不可解なことっていうのは、軍が移送中だった宇宙人が逃げて、地中に潜んでじたばたやってた、と。

うん、わかんなくはないし、わるくないし、わかってやろう、かわいそうな宇宙人のためにも。
でも、散々な目にあった宇宙人くんにはほんとにわるいけど、きみ、別にいなくても物語になったよね。

ゾンビ映画撮ってるんだから、そのままリアルゾンビを出してあげればよかったのに。 
でもそれじゃロメロの"The Diary of the Dead" (2007) とおなじになっちゃうか、とか。

鉄鋼の町の若者たち、ということで"Four Friends" (1981)みたいな成長物語にしてもよかったんだよ。

でも、スピルバーグとJJAじゃ、そんなのやるわけなかったのだった。
でも、ひとりひとりの顔もアンサンブルも自転車こぎも、すごくいいとこいっぱいあるのに、もったいない。
あのでぶが最後のほうでぐちぐち言うとこなんて、最高なのにさ。

さみしいたこ星人なんてほっておけばいいんだよ。
みんなそれぞれ大変なんだからさ。

案外そのへんが、この孤絶感こそが、メッセージなのかもしれない。
たこだってさみしい。 たこだってたいへん。
だから自分のやれることをやっておきなさい、って。

たこも自分の星へのおみあげに誰か連れて行ったらおもしろかったのに。
あの爆薬マニアのガキとか。

パート2は、たこの穴から子ダコがうじゃうじゃ、か、たこの穴の残留物質で墓場の死体がゾンビ化、か、たこの穴から宇宙戦争! しかないよね。 やってほしいなあ。

音楽は、ELOの"Don't Bring Me Down"の冒頭のドラムスがすべて。 あそこだけごきげん。

えー、ほかにもなんか書くことあったはずなんだが。
いいや、たこで。

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