8日の水曜日の晩、シネマヴェーラでみました。 『真昼の決闘』
米国の定期上映館の西部劇特集なんかではぜったい必ずかかるし、西部劇はどれも同じようなタイトルなのであんま気にしないで見てしまうのだが、そうすると知らないうちに2回とか3回とか見ていることになるやつ。 これも映画はじまってから、あーこれね、だった。
どっかの西部の町のある一日の、午前10時半くらいから正午くらいまでの1時間半を85分で。
この1時間半の間に、主人公は、結婚式あげて退職して村八分にされて新婦も出ていって仲間にもいじめられて孤立して出所してきた悪党を返り討ちで4人殺して、また一緒になって最後に旅立っていく、というジェットコースター映画なの。
ふつうのひとにこんなのが将棋倒しでやってきたらきーってなって発狂するに違いないし、新婦のGrace Kellyもなんで昔の敵が出所してくるからってあんたが相手しなきゃいけないの?ほっとけばいいじゃない、て呆れて出ていっちゃうのだが、Gary Cooperがあまりに堂々と動作もゆったりしてて揺るがないもんだから、つまんなくなってぷーって戻ってくるの。 かっこいいの。
この映画の時点でGary Cooperは50過ぎてて、Grace Kellyは20代前半。
ありえない。まねできない。
"Adieu Gary" (2008) でも、ぼんくらの憧れの象徴のようなかたちで引用されていたねえ。
でも、どうやったらGary Cooperみたいになれるのか、ちっともわからないの。
あの町のあの日射しとか列車とか、壁にかかった時計が刻む時間もぜんぶ込みで、宇宙の果てにぽっかり浮いているとしか思えない、そんなへんな映画でもあるの。
8.18.2012
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