2.18.2019

[film] Golden Boy (1939)

9日、土曜日の夕方、BFIのBarbara Stanwyck特集で見ました。
NYのGroup TheatreのためにClifford Odetsが書いた脚本をベースにRouben Mamoulianが監督した作品。
めちゃくちゃおもしろいよう。(こればっか)

NYでボクシングジムをやっているTom (Adolphe Menjou)とその愛人で仕事上のパートナーでもあるLorna (Barbara Stanwyck)がいて、TomはLornaと一緒になるための離婚費用をつくるのにでっかい試合を打ちたいと思っていたところに売り込みにきた威勢のよい若者Joe Bonaparte (William Holden .. ぴちぴち) を見てこいつだ! ってなるのだがJoeはおうちではパパBonaparteの庇護のもとバイオリンの英才教育を受けてきたすごいバイオリニストでもあって、さらにLornaに惚れて、面と向かって愛してる、って言われたLornaもえっ… て揺らいでしまう。

Joeのおうちには姉がいて酔っ払いで気立てのいい義兄がいて、パパがこまこま仕切っていてなにかあると家族で演奏会になって楽しく歌い出す、そういうおうちで育ったJoeがなんで自信たっぷりに殴り合いのボクシングに向かったのか謎だしパパも嘆き悲しんで、ディナーに招かれたLornaもその雰囲気にやられて、バイオリンを続けたほうがみんな幸せになるのにな、になっていく。

そのうち地元の大物ギャングのSiggie (Sam Levene)が昇り竜のJoeに目をつけて、Madison Square Gardenでの大興行を持ってくるの。 Joeの将来をかけた大勝負はどっちに(バイオリンは続けられるのか)、そして彼はボクシング(やくざ)を取るのかバイオリン(パパ)を取るのか、LornaはTomとJoeのどっちに転ぶのか、Rom comというよりスクリューボール・ホームドラマみたいなかんじなのだが、緩急が激しくて、でも無理なく盛りあがっていくので目が離せない。

下町で育った若いバイオリニストが年上の女性と恋に落ちるお話しというと、昨年のJoan Crawford特集でみた”Humoresque” (1946)があって、あれはメロドラマでこれとは正反対の結末を迎えるのだが、暖かい家庭に育った壊れやすい繊細な青年を包みこんで護ろうとする女性がやがて戸惑いつつも恋にはまって、という構図は似ていて、こういう系の映画って他にもいっぱいあるのかしら。

こういう年上の女性に向かう恋愛ものって母性みたいなところに向かいがちなのかも知れないけど、Lornaがママみたいに世話を焼く(いつもネクタイを直してあげたり)のはTomのほうだったりするのがおもしろい。 年齢関係なく割と対等に置いているのがすてきで。


14-15日と仕事でストックホルムに行っていた。 ストックホルム初めて。
1722年にできた世界最古のレストラン、ていうところでディナーを戴いたのだが、そこに招いてくれた会社の偉いひと(自分よりぜんぜん若いけど)が、文学部なんだ、ということでなんでかジョイスとかプルーストの話を始めて、そこからなんでかデスメタルの話になって、90年代の始め、15歳くらいのときにバンドをやっててデモを手当たり次第送っていたら突然フランスから契約書が来てさ、とか言うのでなんていうバンド? て聞いたら、”EPITAPH”って。名前くらいは知っていたのでへええ、ていうとテーブルにいた他のおっさんたちもなになになに? となり、彼はメタルとデスメタルとブラックメタルの違いをみんなに説明することになったりしていた。 彼に知り合いがやっているレコード屋を紹介されたので翌日行って、何枚か買って帰って(手ぶらで帰れないよね。まったく想定外)。プログレとサイケとヘヴィー系とニューウェーブ少しのみ、Vintage Violence - ( - John Cale) ていう素敵な名前のお店だった。お店がある石畳の通り、古本屋とか雑貨とかぬいぐるみとか素敵なのだらけで、時間がいっぱいあったらやばかったかも。

ストックホルム、寒かったけど素敵だった。おうちに戻ってThe Cardigansの再発されたヴァイナル聴いた。  (アバは持ってなかった)

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